こんな夢を見た

ゲームの「かまいたちの夜」と「バイオ・ハザード」を混ぜたような夢を見た。

ぼくは「かまいたちの夜」の主人公の透(とおる)役。恋人の真理と一緒にどこか山の上のお屋敷に宿泊している。田舎の旧家といった感じの大きなお屋敷で、古いが歴史を感じさせる。といっても、いかめしい塀や門はないので、気さくな庄屋さんの大きな家といった感じ。

そのお屋敷は、ちょっとした小山全部が敷地で、ふもとから急な坂道を、えっちらおっちら登っていくと屋敷の正面に出る。その坂道、上りは5分、下りだと2分くらいの距離。この小山、お椀を伏せたような形で、その他に高い建物もないので、ふもとの町から見上げると、この坂を歩く人の姿を見ることができる。

屋敷には大きな裏庭があって、玄関から見て左側からぐるっと屋敷の裏側にまわっていける通路がある。防犯上、その通路の途中にカギのかかる鉄の柵がある。右側からは、崖がせまっていて裏には行けない。

ここまでは、横溝正史の世界に透と真理が迷い込んだような設定だが、途中からいきなりゾンビが登場する。詳しいことは忘れたが、裏庭にゾンビがいたのだ。ぼくと真理は、なぜか当然のごとく所持している銃で、ゾンビを退治しようとするが、歯がたたない。増殖するゾンビからのがれるため、表に出る通路に逃げ込み、鉄の柵を閉じる。カギをかけると、もうゾンビはこっちへやってこれない。

とりあえず、これで一安心。他に裏庭から、表に出る方法はないので、しばらくはもつ。

やがて屋敷の表に面した部屋では、あとからやってきた宿泊客が酒盛りを始める。「こんなことでいいのか、のん気すぎないか」と、ぼくと真理はヤキモキするが、逃げた方がいいと強い態度に出られない。真剣に「ゾンビがいます。逃げてください」といった瞬間、笑われるか、みんなから「それ、おもしろくないよ」などと言われそうな雰囲気なのだ。

だが、酒盛りの喧騒にかき消されがちだが、屋敷の奥では、ミシッ、ミシッと何かが壊れるような音が、ひっきりなしに聞こえはじめる。

ぼくと真理は、さっき逃げてきたばかりなのでゾンビの怖さを知っている。最初は何とかして他の客に真意を伝えようと努力するが、ついにあきらめて自分たちだけで逃げることにする。坂を2,3分で下りて、そこからぐるっと小山を裏に回れば、5分ほどで駅につく。そこから電車に乗れば、逃げおおせる。

ぼくは先に逃げることに罪悪感があるから、「ゾンビ、銃で撃てばやっつけられますから」などと他の客に気休めをいってから、屋敷から出る。道端に他の客のとめた車があるのが目に入る。坂道を下りながら、「映画だと、ふもとについた途端、山の上に異変が起きたりするんだよな」と真理に話しかけたりする。

坂を下りきって、大通りにでる。人の姿はあまりない。しばらく大通りを歩いて、細い道にはいる。こちらの方が駅に近道なのだ。その細い路地から屋敷のある小山全体が仰ぎ見える。

案の定、「ボンッ!」という何かが弾けるような音がして、屋敷から煙が立ち昇る。おそらく、ゾンビのせいで騒動が起き、ガスボンベかなにかに引火したのだろう。

やはり逃げてよかった。今からゾンビが屋敷を出てきたとしても、これだけ離れていれば、安心だ。ゾンビがふらふら駅に着く頃は、もう自分たちは町にはいない。
……そうだ、そろそろ、坂を下って逃げてくる人や車が見えるのではないかと考えていると、とんでもないものが坂を下ってきた。

ゾンビだ。それも巨大な。7メートルくらいある。逃げ遅れた客を食って巨大化したのだろうか。しかも変異体で、まるで上半身が蜘蛛になったような不気味な姿だ。それが、ものすごいスピードで駆け下りてくる。

身長が普通の人間の4倍くらいある者が全速で坂を駆け下りる姿を想像して欲しい。少なくとも時速40キロはある。このままではすぐに追いつかれる。

「走ろう!」
そう言って、真理を先に行かせて自分も走ろうとする。しかし、夢でよくあることだが、水中を走るみたいになって、足が前に進まない。

恐怖に襲われながら、後ろを振り返る。
狭い路地の向こうに大通りが横に伸びている。その大通りを、坂道を下りてきたゾンビが走り抜けていった。
ほっとした。この細い道に気づかなかったようだ。

そして、もう一度屋敷の方を見る。
なんと、先ほどとは形の異なった、しかしどれもが巨大なゾンビが、次から次へと坂道を猛スピードで駆け下りてくるのだ。

時間は夕方が終わる頃。薄明るい曇り空を背景に、ゾンビの姿は暗いシルエットになっている。そんな影絵のようなゾンビが、まるでビデオの早送りのようにせかせかと足を動かしながら坂道を下ってくる。

ぼくは、自分があのゾンビの歯牙で体を引き裂かれることを覚悟した。

ここで、目がさめた。
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by asano_kazuya | 2004-08-26 15:08 | 身辺雑記