カテゴリ:本( 53 )

「品のいい人と言われる技術」という文庫本を本屋で見かけた。典型的なハウツー本。自分のキャラからもっとも遠いので、かえっておもしろいかもと思って買ったら、ある意味、非常に心揺さぶられる本だった。

揺さぶられ方は2点。

1:過去に人に失礼なことをしたのを思い出し、再度顔が赤くなった。
2:虚礼に対する反感。

1はともかく、2は子供の頃の反抗心がむらむらとよみがえった。

「贈り物は、風呂敷につつんで。渡すときは、自分の方を向けてあけて、相手に向けなおしてさしだすと、品がいい」とか、「お歳暮をもらってすぐに返すと失礼」とか読むと、「超ウゼー!」と、ツバ吐きたくなる。

もちろん、役に立つことも書いてあった。「ふすまや障子は、ヒザをついて開閉するのが礼儀」など、「そういえば、そうだなあ。あえて意識してなかったけど、なんとなく立ったまま開閉することに、粗暴さを感じていたなあ。そうか、基本的には正座で開閉するものなんだ」と暗黙の知識を意識化してくれた。

品をよくすることは、何かとのトレードオフだ。つまり、上品になるためには、他のなにかを犠牲にしないといけない。それはお金であったり、労力で会ったりするが、最たるものはおそらく時間だろう。ヒマといった方がいいか。ヒマがないと上品になりにくい。

たとえば、ビジネスマンの電話の仕方をたしなめる項目で、「顎と肩で電話機はさんで、両手で書類見ながらは品がない」とある。しかし、超忙しいときに、品を優先する社員が職場にいたら、オレだったら怒る。

また、「メールのタイトルが『○○について』だけだと即物的なので、『いつもお世話になっています』を、その前にいれよう」とあるのは、むしろやめてほしい。メーラーのタイトル欄が長くなって不便すぎる。受け取る相手のことを考えるなら、即物的にしてくれたほうが、どんだけ喜ばれるか。

金持ちのボンが、趣味で仕事したりメールかくのならそれでもいいかもしれないが、真剣に仕事してるときに品のよさを優先するやつは、いてほしくない。

それと、礼儀作法の本にありがちなんだけど、方針がダブルスタンダード。
あるときは、「心をこめてやればいい」と、真心主義の方針なのに、あるときは「日本古来のしきたりだからこうするのだ」と、形式主義になる。こういうのって、その礼儀を知らない人、つまり、子供や外国人からすると、混乱する。いっそ、形式主義オンリーで「そういうものだ」といってくれた方がすっきりする。

あと、思ったのが、日本的だなあということ。「いわなくてもわかってくれる。ちゃんとすれば伝わるはず」という思想がこの本の礼儀の基本になってる。「主張=あさましい=品がない」という思想だ。これって、やっぱりドメスティックだよなあ。

当たり前かもしれないが、価値観の多様化は、上品下品の基準も壊していくのだと思った。そうい基準を残すためには、天皇を頂点とする日本がキッチリとしてないとだめなんだろう。あーウゼー。
[PR]
by asano_kazuya | 2004-12-10 11:59 |

a0016446_21552110.jpg友人が本を出した。
正式には11月の15日発売だが、先行発売するところもあるらしい。

是非、本屋で手にとって、買ってほしい。

いや、けっして、うさんくさくなんかないから。
[PR]
by asano_kazuya | 2004-11-10 21:54 |
邪馬台国はどこですか?         鯨統一郎
死と乙女                   北島行徳
「超」整理日誌 地動説を疑う      野口悠紀雄
バカ日本地図                一刀
三毛猫の遺伝学              ローラ・グールド
痛快! 不老学              後藤 眞
宮崎アニメの暗号             青井汎
宮崎駿の「深み」へ            村瀬学
アダムの呪い               ブライアン・サイクス
2005年図解革命! 業界地図[最新]ダイジェスト
                        一ツ橋総合研究所
世紀の号外! 歴史新聞         歴史新聞編纂委員会編
[PR]
by asano_kazuya | 2004-11-01 10:49 |
株はこれから2年                   松本大・あいはら友子
人魚の動物民族史                  吉岡郁夫
ゴー外!! 1                    小林よしのり
知識資本主義                     レスター・C・サロー
気前の良い人類                   トール・ノーレットランダーシュ
雨の降る日曜は幸福について考えよう      橘玲
すばらしき愚民社会                 小谷野敦
アフターダーク                     村上春樹
羅生門・鼻                       芥川龍之介
[PR]
by asano_kazuya | 2004-09-29 18:32 |
1:ツイてる!                  斉藤一人
2:日本経済完全復活の真実        斎藤精一郎
3:三角館の恐怖               江戸川乱歩
4:賢帝の世紀 ローマ人の物語Ⅸ    塩野七生
5:宮澤賢治殺人事件            吉田司
6:「わかりやすい文章」の技術       藤沢晃治

1:最高納税者の本。CDがついていて著者の声が聞けた。ちょっと談志に似てた。

2:現代のグローバリズムは2度目で、1度目は汽船を中心として起きたという話が興味深かった。

3:あいかわらず身体障害者差別のひどい本だと思った。

4:賢帝だとドラマ性がなくてつまんない。

5:宮澤賢治は、金持ちのボンで、仕事がきらいで、本音では農民をバカにしつつ、それでも貧しいから助けてやろうとするが、逆にけむたい目でみられた上にトンチンカンなことしかしないので失敗して、その上結核で、それがばれるのをおそれつつ、自分の空想世界に逃げていたということがよくわかる本。
ヘタをすると、宮澤賢治のやったこと、すべてが脳内○○ということで終わってしまいかねない。

6:読点の打ち方は勉強になった。
最初から最初まで、ほとんど脱線のない、ロボットの書いたような文章だが、2箇所だけ、客観性のないことと自分の悩みが書いてあって、ものすごく印象にのこった。
ひとつは、「私の書いた前著のおかげで、変な文章が減った」とマジでかいてるところで、もうひとつは、「若い頃、自分が冷淡だということに悩んだ」との告白のあるところ。
ここでまとめて読んでも何も面白くないが、この本をずっと読んできて、突然このような記述にあうと、愉快このうえない。
[PR]
by asano_kazuya | 2004-08-25 18:37 |
「藤巻健史の「個人資産倍増」法」 藤巻健史 

「日本語千里眼」 明石散人 

「ダ・ヴィンチ・コード」 ダン・ブラウン

「金閣寺」 三島由紀夫
[PR]
by asano_kazuya | 2004-08-02 12:31 |
 感想を少々。


 「柄谷行人のいってることの意味がわからない」、「竹田青嗣のいってることは、意味はわかるが、そんなに重要か?」、「ラカンがどうした!」などなど、難解な文章を書く思想家を、「生活するのに何の意味もない」と切り捨てて行ってる本。著者は、七面倒くさい思想なんぞ、役に立たないという。

 読み物としてはおもしろいが、疑念もわく。気持ちはわかるが筋違いな気もする。

 ある思想家が三島由紀夫のことについて論じる。「仮面の告白で、三島由紀夫は平岡公威殺しをやっている」と。しかし著者はいう。「そんなことは自分の人生にとってどうでもいい。それがどうした」と。気持ちはわかる。確かに、麻野にとってもどうでもいい。しかし、これはもう、人それぞれとしかいいようがない。たとえば、野球の好きな人間はある試合の結果についていくらでも論じることができる。巨人の桑田の7回の裏の第2投目がどんな意味を持っているかについて、飲み屋で1時間でも講釈をぶてるファンもいる。その人にとっては、それが楽しくて仕方がないのだろう。また、それを聞いて勇気がでる人もいるだろう。しかし、興味がない人間には、ホントにどうでもいい。それと同じだと思う。

 思想と野球が違うのは、野球は普遍性がないが思想はあると思われていることか。そして、やっかいなことに思想の場合、意味がわかるには野球より知性がいると思われている。そのため「わからない=バカ」になり、そのことに劣等感をもってしまうような仕組みになってる。その辺が、著者の苛立ちの元なんじゃないかと思う。

 著者自身、蓮見重彦の「思想」は難しくてわからないが、彼がスポーツを論じている本に関しては絶賛している。ということは、やっぱり蓮見重彦はすごいんだろう。ものごとの見方というのは、その人のセンスが反映する。それは野球でも思想でも変わるまい。おそらく本人はどっちも分け隔てなく評論してるのではないか。ただ、片方は著者に理解できて、片方はできない。あるいはつまらない。それはもう仕方がないとしか言いようがない。

 だいたい、自分にピッタリの思想というのは、自分で考えるしかないのではないか。人が言ってる事を聞いて、「それは違う」とか「黙ってろ」というより、「自分はこう」という方が早い。この本でも、著者が他人の悪口を書いてる部分は、面白い反面、いやな気分もする。それより、本人が賞賛する「ホッファーの生き方」について自説を述べている箇所の方がよほど魅力的だ。読んでて感動する。

 ただし、「みんな忙しくて、そんなに重要なこと(民主主義、従軍慰安婦、税制、世界平和、シニフィアン、リゾーム、ナショナリズムなどなど)ばかり考えてるヒマなんかない」という著者の意見にはほぼ全面的に賛成する。ただ、その論を推し進めると、民衆は愚民なので貴族による統治がよいのだという結論になりそうな気もするので、難しいところだけど。
[PR]
by asano_kazuya | 2004-07-21 08:08 |
「M2 われらの時代に」宮台真司・宮崎哲弥

「現代日本の問題集」日垣隆

「反社会学講座」パオロ・マッツァリーノ

「オブジェクト指向でなぜつくるのか」平澤章
[PR]
by asano_kazuya | 2004-07-18 13:56 |
 「展覧会の絵」by森山安雄、「送り雛は瑠璃色の」by思緒雄二。共に、創土社。2冊とも、ドラクエのシナリオスタッフの友人からおくられたもの。

 前者は、文章が読みやすく構成もおもしろく、ところどころ、ひきこまれるネタもあり、納得できるオチもあり、楽しく読めた。後者は、独特の世界を表現しようという意欲は感じたが、諸々クセがあり、個人的にはきつかった。
[PR]
by asano_kazuya | 2004-06-29 16:26 |
さっき、「JAF Mate」という雑誌をパラパラとながめた。車関係の雑誌だ。それを読み終わったら、なんとなく困ってる自分がいた。でも、なんで困っているのかわからない。ただ、困っている感情だけが残ってる。

はて、何を困ってたんだっけ……。

雑誌を見るまでは困ってなかったから、多分原因はこの「JAF Mate」にある。そう思って、もう一度見直した。

わかった。

中に、結婚斡旋の会社のハガキがはさまれていて、綺麗な女の人がこっちを向いた写真と、その横に「あなたと結婚したい人がいます。」というキャッチコピー。

つまり、こういうことだ。ペラペラめくっている時に、このハガキがほんの一瞬だけ目にはいる。そこで、「きれいな女の人が求婚してる」というメッセージが、ワシの無意識に送られていたのだ。意識にはのぼってない。あくまでも、意識下だ。一種の速読の原理かもしれない。

それで、困っていたのだ。「そういわれてもなあ」と。もちろん、完全な取り越し苦労だ。

原因がわかったので一安心だが、ほんとうに自分は幸せな人間だと、我ながらあきれた。
[PR]
by asano_kazuya | 2004-06-25 10:20 |