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麻野には、夢の常連キャラがいる。

名前はない。というか、知らない。性別は男。職業はロゴ作り。店の看板や、ウェブサイトのタイトルロゴや、あと、フォントなども作っている。

夢の中でも、直に会ったことはない。どこかの掲示板での常連さん。年齢は30才~40才くらいだと思う。書き込みから察せられる性格は、物腰が柔らかく、親切。明るくて温和な性格。悩み事や困りごとがあると、親身になって書き込んでくれる。ただし、麻野とはそれほど親しいわけではない。

やっかいなのは、この人、浮気をしているということ。奥さんがいての浮気なのか、特定の彼女がいての浮気なのかはわからない。くわしくはわからないが、誰かに、「あの人、浮気してるんだ」というのを聞かされて、麻野は知っている。本人は、麻野にそれがばれてるとは思ってない。

夢の中で、その人と接するときに、多少こまる。昔からの友人が浮気をしたというような話なら、贔屓目が生じて、悪いことしても多少甘く見られる。しかし、この人の場合は、ネット上での知り合いに過ぎず、それも日が浅い。見たところ善人のようで、事情があっての浮気かとも思うが、彼女や奥さんの気持ちを考えると、腹も立つ。

夢にこの人がでてくるときは、いつもモヤモヤした気持ちになる。そして、この人の作ったフォントというか、文字のデザインが、ぐるぐると空間を回るのだ。

この人が夢の中での主要な登場人物になることはなく、メインのテーマは別にあるのだが、時折現れては、モヤモヤ感を増幅させる。
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by asano_kazuya | 2006-03-28 12:54 | 身辺雑記
a0016446_219181.jpg古典を読むと、その後、その古典にまつわる諸説も楽しめる。

この前、「ふいんき語り」関係で漱石の「こころ」を読んだ。「こころ」についての論説は数多く、橋本治は、「『こころ』はホモ小説」という見方をしてるし、「ふいんき」の共著の米光さんから教えてもらって、石原千秋という人の漱石論も楽しんだ。

たまたま、先日、「山本七平の日本の歴史」という本を本屋で見つけて買ってみたところ、この中にも漱石の「こころ」論が載っていた。


面倒くさいので、くわしくは書かないが、山本七平という人は、「日本人とユダヤ人」というべらぼうに面白い本を書いた人である。毀誉褒貶あるが、おもしろいのはまちがいないので、読んだことない人がいればお勧めする。ただし、著者名は山本ではなく、「イダヤ・ベンダサン」というペンネームになっている。

さて、「山本七平の日本の歴史」である。これによると、「こころ」は天皇制の話であり、日本の社会を色濃く反映している小説らしい。「お嬢さん」は、「去私の人」であり、理念としての理想的天皇像であると。で、「先生」は北条泰時、「K」は後醍醐天皇になるそうだ。なんでそうなるかを書きたいところだが、麻野の筆力では書ききれない。興味を持った方は、本書を読んでください。

また、山本氏は、こんなことも書いている。

――「お嬢さん」否「奥さん」否「未亡人」は、「先生」の墓をどこに建てたであろう。それは「K」の墓の隣以外にない。

そうだ。確かにそうだろう。しかし、これって、「こころ」読んだ人ならわかると思うけど、相当ホラーだ。「うげげげげげー!」って感じの話だ。そこまで想像が働くってこと自体が、すごい!

この本は、他にも、「下克上」というコトバの本当の意味とか、新井白石が「天皇制は足利尊氏が作った」と主張していたこととか、驚きの連続だった。残念なのは、古文の引用が多く、浅学な麻野には、読めない箇所が多々あったことだ。もっと勉強せねば。

まだ上巻しか読んでないので、下巻を買いに今日、本屋にいった。しかし、置いてない。やはり山本氏の、「日本人とアメリカ人」とか、「イスラムについて」など、おもしろそうな本はあったが、あまりつまみぐいするのは、もったいない。しょうがないので、とりあえず高校生向けの古文の参考書を買ってきた。ヒマみつけて、古文にトライすることとする。

山本七平もすごいが、「こころ」一冊読んでおけば、その周りを衛星のように回る「こころ論」もたのしめる。古典おそるべし、だ。

そうそう。山本七平は、「漱石は名前がきらいだから、Kとか先生とか、あだ名みたいなのばかりだ。「我輩は猫である」の猫にすら、名前がない」と書き、「同様の傾向にあるカフカと比べるのも興味深い」といっていた。

カフカも、つい先日、「変身」のゲーム化をやったばかりだったので、なんとなくシンクロニシティー感じて、ドキッとした。ちなみに、「変身」のゲーム化は、今発売中のダ・ヴィンチに掲載してるので、読んでみてください。
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by asano_kazuya | 2006-03-16 21:07 |
子供の頃、疑問に思ったのが、「全国」という言葉だ。

全生徒とか全員とか全社員とかと、明らかに使われ方が違う。全社員といえば、その会社の社員全員だが、全国といったとき、世界の国全部という意味じゃない。

「明日は全国的に晴れです」と天気予報がいったら、世界中のすべての国が晴れという意味ではなく、日本だけが晴れだ。だったら、「明日は全県的に晴れ」の方が正しいだろう。

世界中の国すべてという意味で使いたいときは、「全国」ではなく、あえて頭に世界をつけて、「世界全国」という。あるいは「万国」とか、「世界中、すべての国々」とかいう。

大人になって、この全国というのは、甲斐の国、播磨の国とかが集まってできた全国なのかもと予想するようになった。が、どうなんだろう。わからない。

「全世界」という表現も奇妙だ。世界がいっぱいあるわけではない。世界はひとつなのに、「全世界」と言う。「世界全体」だとすっきり意味がとおるが、あまり言わない。

いや、まてよ。「全社一丸となって頑張る」という言い方もありか。この場合は、会社がまるごと全部という意味だな。決して日本中の会社が団結するという意味じゃないよな。

だとすると、「甲斐の国とかがあつまって全国という」説もあやしいいな。でも、「全社一丸」はたんに「全社員一丸」の省略かもしれないという疑いも残る。

「全校生徒」というのは、「全社一丸」に近いか。しかし、「全校」単独だと、話の焦点になってる地域の学校全てって意味で使うよなあ。

「全日本」というのは、わりとすっきりとわかる。これは、日本各地から集められた日本の精鋭全員という印象がある。日本が何十個もあって、それをひっくるめて全日本だとは思わない。

英語ではどうなってるかと、辞書みたら、all country だと、「全国」。all countries だと、「全国々」の意味のようだ。単数形と複数形で違う。こっちは論理的にすっきりしてる。

多分、今回の話は、頭がこんがらがってる人が多いだろうな。麻野も書いてて、頭痛くなってきた。
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by asano_kazuya | 2006-03-10 22:36 | 身辺雑記
この話、前に書いたかなあ。最近、なにも覚えてないので、もしかしたら既出かもしれんが、そのときはご容赦ください。過去の文章確認するの面倒くさい。ミクシーに書いたのかな。それも憶えてない。

えー、メイド喫茶は行ったことないんですが、メイドエステとやらに行ってきました。もうだいぶ前、年末だったか正月だったかも覚えてない。

去年の夏か秋に、道を歩いてたらメイドがいて、チラシをくれた。それがメイドエステ。そのときは忙しかったので行かなかったが、そのチラシがたまたまポケットから出てきて、かつ、ヒマだったので、行ってみたわけ。

雑居ビル。エレベータで上がっていって店にはいる。メイドと普通の格好の若い女が、あわせて4人くらい、だべってた。オレがはいるやいなや、「きゃあきゃあ」という感じで騒ぎ出す。なんつーか、学校の放課後、たまたま女子だけが教室にいて、そこにはいっていったら、どういうタイミングだったか騒がれたという感じ。全然、接客って感じじゃない。

「コースの案内」ということで、いったん席につく。一人の女が、コース説明をする。だが、どうもおかしい。オレのもらったチラシと内容がずいぶんちがう。チラシによると、おためしで、30分1500円とか2000円とか安いのだ。しかし、目の前のコースは安くても4000円だ。

「あの、このチラシもらったんで来たんですけど」
麻野がそういうと、
「あ、その店はつぶれました」

( ゚Д゚) ハア?

うさんくさいだろうと予想はしてたが、いきなりか!


どうも経営者が変わったような、そうでないような。説明が要領を得ないんで、よくわからない。つーか、バイトなのかなんなのか、みんなでゴニョゴニョ相談が始まって、それでもわからない。あと、わからないといえば、これもわからない。

「前は、メイドエステでしたが、今は普通の男性用エステになったんです」

じゃあ、なんであんたメイドの格好してるんだ? メイドエステの定義ってなに?
……まあたしかに、さっきから、ご主人様とは一言もいってないけど。

気を取り直してコース内容を見ると、メニューの下のほうに大きく特記事項があった。

「当店は風俗店ではありません!」

なるほど。
そう勘違いする人もいるんだろうなあ。ある意味危険な仕事かもしれない。麻野はそう思いつつ質問した。

「ところで、各コースにそれぞれ、ノーマルとセレブという2種類あるんですが、どうちがうんですか?」
「セレブだと、より体を密着したサービスになります」

風俗かよ! おもいっきり風俗っぽいよ!

なんだか、うさんくさいの通り越してワケわからん。どうもイヤな予感がするので、帰ろうかとも思ったが、まあ、ここまで来たんだから話のネタにと受けることにした。ただし、一番安いのでいい。顔面と首筋だけなら30分4000円。これだったら、まあ、ちょっと高めのマッサージ並みだから、これにしよう。足ツボマッサージつきというのにも心惹かれるけど、チト高いから、止めておこう。(麻野にしてはめずらしい。いつもだったら、ついつい選んでしまうのだが、今回はこれで正解だった)

「かしこまりました。セレブですか?」
「ノーマルで」
「前金でお願いします」
「領収書いただけますか?」
「出せないことになってるんです」

店員、すみませんと謝るが、聞いたことないよそんな店!
どう考えてもあやしいよ。税金はらってないだろ!


ではこちらへ、とカーテンで囲まれた一角へ。ここで使い捨てのショーツにはきかえて、ショーツ一丁になれという。薄ら寒いし、恥ずかしい。だって、女もののショーツだぜ。変態やん!

ひらきなおってベッドに寝て待ってると、エステシシャンがやってきた。たしかに、この人はメイドの格好してない。じゃあ、なんであの受付はメイドなんだろう?

施術がはじまった。寒いのを気遣ってくれて、バスタオルを体にかけてれる。熱いおしぼりで顔を拭いてくれた。目のところにタオルがかけられる。何も見えない。で、エステがはじまった。エステシシャンの指が、ほおにふれる。そのまま、つーと、あごへと伝う。ほんとに、ふれるかふれないかって感じ。でまた、あごから耳元へと、つーと、伝う。

はっきりいって、頼りない。もっと、マッサージっぽくツボを刺激とかを想像してたが、単に指でなでてるだけ。それも触れるか触れないかくらいの状態で。

でもまあ、そのうち、始まるだろうと思ってたら、なんと30分間それだけ。最後に熱いおしぼりで顔を拭かれておしまい。

詐欺だ。

まちがいなく詐欺だ。

じつは、麻野は、男のわりにはエステが何か知っている。海外旅行にいったときに受けたことがあるし、国内でも一度だけだけど、比較的高級なエステにいったことがある。マッサージよりはゆるいけど、ちゃんとリンパをほぐすとか、オイルをつかうとかで、指の圧がある。たいていは気持ちよくて眠くなる。そんな体験がある。だから、ここが詐欺だとわかるのだ。きっと、このエステシシャン、免許もってないにちがいない。

領収書なくても、メイドの格好してなくても、接客無茶苦茶でも、施術だけはまともならいいがと思ったが、徹頭徹尾ひどい。刺激的なのはおしぼりだけだった。

でも、驚いたことに、リピーターいるみたい。麻野が「指先つー」攻撃を受けてる間に、隣のブース(っていうのかな?)に、次の客が来た。その客の話ぶりだと、どうも前に来たことがあるようなのだ。おそらくエステというものがどんなものかわかってないから、来るんだろうなあ。

困ったのが、髪型だった。ほとんど意味ないのに、タオルでガッチガチに巻かれていたから、とんでもないクセがついている。おしぼり三本くらいもらって直したが、直りきらない。そういえば、この頭もそうだが、ショーツ姿にもなんの意味もなかったなあ。

薄ら寒くて、変態的な格好で顔の表面をなでられ、変な頭になって4000円。釈然としない思いで店を出た。エレベーターが来るまでメイドがつきあってくれるのは、キャバクラと同じサービスか。しかし、エレベーターが来たと思ったら、なんかの誤作動で行ってしまった。雑居ビルのせまいエレベーターホールで、ものすごく間の悪い2分間。

「また来てくださいね」
「そうですねえ」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「今度くるときは、帽子かぶってきますよ」
「そのほうがいいかもしれませんね」

やっとエレベーターが来た。逃げるように乗り込む。ほんとなら、この後、本屋にでも行こうと思ってたんだが、この頭ではカッコ悪すぎる。帽子買うのも、それはそれで体裁悪いし、まっすぐ家に帰った。あー、おもしろかった。
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by asano_kazuya | 2006-03-03 13:50 | 身辺雑記