一族郎党皆殺し
年を重ねて、子供の頃と意見が変わることというのは、ままある。今日も、昨日までは納得行かなかったことに対して、「なるほど、それも一理ある」と思うことがあった。
堤義明は西武鉄道の社長だが、今回、株の保有率のごまかしがバレて辞任した。そのあおりで株価は二日連続ストップ安。もしかしたら月曜以降も続くかもしれない。
この話、はじめは興味本位だけで見ていたが、調べるうちに、とんでもなくひどい話だということがわかってきた。どうひどいのかは細かく書かない。今回の趣旨とずれるし、書くのが面倒だからだ。
とにかく、堤は無責任すぎる。以前、読売の渡辺のことを、このブログでののしったが、あれはまだ、腹が立つというレベルだった。しかし、今回はまずい。ヘタするとクビをくくる人間もでてくる。それに西武といえば大企業だ。信用があるとされている企業が、こんないい加減なことをしていたとなると、株式市場全体の信用がゆらぐ。
雪印や三菱自動車もひどかった。この2社の場合は人の命に直接関わるので、比較すると、こっちの会社の無責任の方が恐ろしく思える。ただ、この2社と今回の西武の大きな違いは、前者は会社全体に責任があったのに比べ、後者は堤個人の責任にすべてが帰することだ。従業員の大半は何の責任もない。
いや、責任がないどころか、従業員は被害者にすらなっている。ヤフーの掲示板こんなことが書いてあった。西武の社員の中に、会社の持ち株会で株を買っていた人間がいる。勤続している間は、社長の堤の元でマジメに働いたのに、その堤のせいで、貯蓄代わりの株の値段がバカみたいに下げられたのだ。裏切り行為もはなはだしいと。
今回、堤は辞任したが、別に経済的には何も困らない。困るのは、こういう末端の社員だ。そして、ライオンズの優勝を喜んで株を買った一般投資家だ。西武沿線に住んでいて、西武の電車に愛着を感じ、せめて無料切符の配当がいくらかもらえるならと株を持ち続けてきた優良な投資家だ。西武の株は、元々がディフェンシブ銘柄だから、保有者のほとんどは投機家ではなく、まともな投資家だったと思う。それを堤は裏切った。
いかん! 何がひどいか細かく書かないといってたのに、結局ムシャクシャして書いてしまった。……本題に戻る。
江戸時代、罪人は、本人だけの処罰ではなく、一族郎党皆殺しにしたことがよくあった。とくに政敵を処罰する場合などはそうだ。これは日本だけでなく中国もそうで、東洋には全般的にみられる傾向だと思う。
子供のときは、こういうのを本で読んで、ひどい話だと思っていた。だって、少なくとも本人の子供や親戚の子供はなんの責任もないから。親戚だって、中には本人と結託している者もいれば、なんの関係ない人も多数いただろう。
西洋の歴史を読んでいると、こんな話はあまりでてこないので、そういう意味では、「西洋の方がいいなあ。個人の罪は個人の処罰で始末するのがスジが通ってる」と思っていた。西洋には西洋で、魔女狩りなどの独特の非合理が存在するのだが、まだ知らなかった。それはともかく、昨日も自転車に乗りながらそのことを思い出し、「罪人の一族郎党処罰は非合理だ」との思いを強くしていた。
ところが、今日、そのやり方にも一抹の合理性があると、考えを少し改めたのだ。
今朝、堤のことを考えていて、こう思った。「このオッサンを貧乏地獄につきおとすには、どうすればいいだろう」と。通帳の残高が減っていく恐怖や、サラ金においまわされる地獄を味合わせてやりたい。老後の資金に買った株がストップ安になり、売るにも売れない悲しみを教えてあげたい。
まずは、資産の差し押さえだろう。で、服や宝石など金になりそうなものは全部奪う。銀行には、30万円くらいだけ残してやって、1DKくらいの安アパートに送り込む……とか考えてて、「ああ、これはダメだ」とすぐに気づいた。
多分、堤は、すぐにタクシー呼んで、兄の家に転がり込むだけだろう。兄は堤清二、セゾングループの総裁だ。(弟だったっけな? まあ、どっちでもいいや)。兄弟仲が悪いとかとも聞いていたが、いくらなんでも、食うに困ったら助けるだろう。最悪兄弟がたすけなくても、これほどの金持ちだったら、親戚にも金持ちはいるだろう。だったら、絶対に困らないではないか。せいぜい面子がつぶれる程度だ。
よく考えると、兄弟親戚が助けなくても、なんとかなるような気がしてきた。天下の西武の社長だ。人脈も果てしない。おそらく経営能力もあると思われているだろう。そしたら、堤びいきの財界のえらいさんが、いくらでも堤のポジションくらい作ってしまうような気がする。なんせ、あのナベツネにさえ、盟友と呼ばれる人間はいるのだ。助け合ってしまうにちがいない。
つまり、堤を本当にこらしめようとしたら、関係者を全員貧しくしないと効果がないのだ。ここにいたって、「ああそうか。一族郎党全部罰するというのも、あながち非合理だとはいえないなあ」と、生まれて初めて思ったというわけです。
堤義明は西武鉄道の社長だが、今回、株の保有率のごまかしがバレて辞任した。そのあおりで株価は二日連続ストップ安。もしかしたら月曜以降も続くかもしれない。
この話、はじめは興味本位だけで見ていたが、調べるうちに、とんでもなくひどい話だということがわかってきた。どうひどいのかは細かく書かない。今回の趣旨とずれるし、書くのが面倒だからだ。
とにかく、堤は無責任すぎる。以前、読売の渡辺のことを、このブログでののしったが、あれはまだ、腹が立つというレベルだった。しかし、今回はまずい。ヘタするとクビをくくる人間もでてくる。それに西武といえば大企業だ。信用があるとされている企業が、こんないい加減なことをしていたとなると、株式市場全体の信用がゆらぐ。
雪印や三菱自動車もひどかった。この2社の場合は人の命に直接関わるので、比較すると、こっちの会社の無責任の方が恐ろしく思える。ただ、この2社と今回の西武の大きな違いは、前者は会社全体に責任があったのに比べ、後者は堤個人の責任にすべてが帰することだ。従業員の大半は何の責任もない。
いや、責任がないどころか、従業員は被害者にすらなっている。ヤフーの掲示板こんなことが書いてあった。西武の社員の中に、会社の持ち株会で株を買っていた人間がいる。勤続している間は、社長の堤の元でマジメに働いたのに、その堤のせいで、貯蓄代わりの株の値段がバカみたいに下げられたのだ。裏切り行為もはなはだしいと。
今回、堤は辞任したが、別に経済的には何も困らない。困るのは、こういう末端の社員だ。そして、ライオンズの優勝を喜んで株を買った一般投資家だ。西武沿線に住んでいて、西武の電車に愛着を感じ、せめて無料切符の配当がいくらかもらえるならと株を持ち続けてきた優良な投資家だ。西武の株は、元々がディフェンシブ銘柄だから、保有者のほとんどは投機家ではなく、まともな投資家だったと思う。それを堤は裏切った。
いかん! 何がひどいか細かく書かないといってたのに、結局ムシャクシャして書いてしまった。……本題に戻る。
江戸時代、罪人は、本人だけの処罰ではなく、一族郎党皆殺しにしたことがよくあった。とくに政敵を処罰する場合などはそうだ。これは日本だけでなく中国もそうで、東洋には全般的にみられる傾向だと思う。
子供のときは、こういうのを本で読んで、ひどい話だと思っていた。だって、少なくとも本人の子供や親戚の子供はなんの責任もないから。親戚だって、中には本人と結託している者もいれば、なんの関係ない人も多数いただろう。
西洋の歴史を読んでいると、こんな話はあまりでてこないので、そういう意味では、「西洋の方がいいなあ。個人の罪は個人の処罰で始末するのがスジが通ってる」と思っていた。西洋には西洋で、魔女狩りなどの独特の非合理が存在するのだが、まだ知らなかった。それはともかく、昨日も自転車に乗りながらそのことを思い出し、「罪人の一族郎党処罰は非合理だ」との思いを強くしていた。
ところが、今日、そのやり方にも一抹の合理性があると、考えを少し改めたのだ。
今朝、堤のことを考えていて、こう思った。「このオッサンを貧乏地獄につきおとすには、どうすればいいだろう」と。通帳の残高が減っていく恐怖や、サラ金においまわされる地獄を味合わせてやりたい。老後の資金に買った株がストップ安になり、売るにも売れない悲しみを教えてあげたい。
まずは、資産の差し押さえだろう。で、服や宝石など金になりそうなものは全部奪う。銀行には、30万円くらいだけ残してやって、1DKくらいの安アパートに送り込む……とか考えてて、「ああ、これはダメだ」とすぐに気づいた。
多分、堤は、すぐにタクシー呼んで、兄の家に転がり込むだけだろう。兄は堤清二、セゾングループの総裁だ。(弟だったっけな? まあ、どっちでもいいや)。兄弟仲が悪いとかとも聞いていたが、いくらなんでも、食うに困ったら助けるだろう。最悪兄弟がたすけなくても、これほどの金持ちだったら、親戚にも金持ちはいるだろう。だったら、絶対に困らないではないか。せいぜい面子がつぶれる程度だ。
よく考えると、兄弟親戚が助けなくても、なんとかなるような気がしてきた。天下の西武の社長だ。人脈も果てしない。おそらく経営能力もあると思われているだろう。そしたら、堤びいきの財界のえらいさんが、いくらでも堤のポジションくらい作ってしまうような気がする。なんせ、あのナベツネにさえ、盟友と呼ばれる人間はいるのだ。助け合ってしまうにちがいない。
つまり、堤を本当にこらしめようとしたら、関係者を全員貧しくしないと効果がないのだ。ここにいたって、「ああそうか。一族郎党全部罰するというのも、あながち非合理だとはいえないなあ」と、生まれて初めて思ったというわけです。
by asano_kazuya
| 2004-10-16 13:45
| 身辺雑記